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手軽に読めるおすすめファンタジー小説7作品

ごきげんよう。
綾崎です。

先日、十二国記の新刊発売が嬉しすぎて書いた「おすすめの長編ファンタジー小説5選 +α」の記事が、予想以上に見ていただけていて、みんな十二国記大好きじゃん……!と、全私が涙しています。

そこで、その記事では紹介しきれなかったファンタジー小説を、さらにいくつか紹介したいと思います。

前回は”長編シリーズ”でしたので、今回はもう少し手に取りやすそうなボリュームのものをチョイスしてみました。

夜は短し歩けよ乙女

著者:森見登美彦
刊行数:1(角川文庫)
概要:
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれました。

京都を舞台に繰り広げられる、恋愛ファンタジー。

京都の街が、どこか幻想的に描かれています。

森見さんの小説は特徴的な文体で、私は最初読みにくさを感じもしたのですが、テンポよく進むお話に引き込まれ、いつの間にか全く気にならなくなりました。

実在の街で起こる騒動にワクワクする作品です。

宵山万華鏡

著者:森見登美彦
刊行数:1(集英社文庫)
概要:
一風変わった友人と祇園祭に出かけた「俺」は“宵山法度違反”を犯し、屈強な男たちに捕らわれてしまう。次々と現れる異形の者たちが崇める「宵山様」とは?(「宵山金魚」)目が覚めると、また宵山の朝。男はこの繰り返しから抜け出せるのか?(「宵山迷路」)祇園祭宵山の一日を舞台に不思議な事件が交錯する。幻想と現実が入り乱れる森見ワールドの真骨頂、万華鏡のように多彩な連作短篇集。

こちらも同じく森見さんの小説で、京都を舞台にしたお話。

連作の短編が収録されています。

キラキラした雰囲気の幻想的なイラストの表紙が、読み手の想像を膨らませてくれます。

そして、読んだ後に京都を訪れると、より一層京の街を歩くのが楽しくなります。

空の彼方

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著者:菱田愛日
刊行数:3(メディアワークス文庫)
概要:
小さな路地に隠れるようにある防具屋「シャイニーテラス」。店の女主人ソラは、訪れる客と必ずある約束をかわす。それは、生きて帰り、旅の出来事を彼女に語るというもの。ソラは旅人たちの帰りを待つことで世界を旅し、戻らぬ幼なじみを捜していた。ある日、自由を求め貴族の身分を捨てた青年アルが店を訪れる。この出会いがソラの時間を動かすことになり―。不思議な防具屋を舞台にした、心洗われるファンタジー。

それぞれに抱えるものと向き合いながら必死に生きる優しい登場人物たちが、防具屋「シャイニーテラス」で交差していくお話。

情景の描写が細かすぎないのに、この世界の情景が目に浮かんで、読んでいてとても小説の世界に没入できます。

ソラとアルがメインですが、他の登場人物たちもとても素敵な人たちで、読後に心が温かくなる作品です。

また、伏線の回収がとても綺麗で、スッキリ読めるところもオススメポイントです。

ブレイブ・ストーリー

著者:宮部みゆき
刊行数:3(角川文庫)
概要:
小学五年生の亘は、成績はそこそこで、テレビゲームが好きな男の子。大きな団地に住み、ともに新設校に通う親友のカッちゃんがいる。街では、建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がっていた。そんなある日、帰宅した亘に、父は「この家を出てゆく」という意外な言葉をぶつける。不意に持ち上がった両親の離婚話。これまでの平穏な毎日を取り戻すべく、亘はビルの扉から、広大な異世界―幻界へと旅立った!

映画化もされた、人気作品。

異世界に行くようなファンタジー作品なのですが、登場人物たちにとてもリアリティがあります。

絆とか繋がりといったものを考えさせられるストーリーで、読み終わった時には、自分のできることを頑張っていこうと前向きになれる作品です。

これまでに紹介した作品に比べるとちょっと読むのに時間がかかるかもしれませんが、読み始めたらあっという間に感じる思います。

ほんとうの花をみせに来た

著者:桜庭一樹
刊行数:1(文春文庫)
概要:
中国の山奥からきた吸血種族バンブーは人間そっくりだが若い姿のまま歳を取らない。マフィアによる一家皆殺しから命を救われた少年は、バンブーとその相棒の3人で暮らし始めるも、人間との同居は彼らの掟では大罪だった。禁断の、だが掛けがえのない日々―。郷愁を誘う計3篇からなる大河的青春吸血鬼小説。

人間と吸血鬼という異なる種族が、同じ世界で生きて行く中で交差していくお話。

この本は3篇のお話からなるのですが、描かれる時代が行き来し、だんだんとこの世界の全貌が見えてきます。

桜庭さんの小説は、少女が印象的に描かれることが多いですが、本作は男性の登場人物が多く、小説全体に仄暗い雰囲気がありながら、強く生きる登場人物たちがとても魅力的でかっこいいです。

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著者:桜庭一樹
刊行数:1(文春文庫)
概要:
伏―人であって人でなく、犬の血が流れる異形の者―による凶悪事件が頻発し、幕府はその首に懸賞金をかけた。ちっちゃな女の子の猟師・浜路は兄に誘われ、江戸へ伏狩りにやってきた。伏をめぐる、世にも不思議な因果の輪。光と影、背中あわせにあるものたちを色鮮やかに描く傑作エンターテインメント。

同じく桜庭さんの作品で、映画化や漫画化もされました。

こちらは、南総里見八犬伝をモチーフにした、江戸の町が舞台の和風ファンタジー。

映画や漫画でが描かれ方の違いなどから全く違う感じ方をするシーンもあり、小説を読んだ上でそんな他メディアにもぜひ触れてほしい作品。

ライオンハート

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著者:恩田陸
刊行数:1(新潮文庫)
概要:
いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ…。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って―。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。

私がこの作品に最初に触れたのは、短編集にピックアップされたごく一部で、まるで意味がわからなくて魅力を感じなかったのですが、友人が強くオススメしてくれたので、通して読もうと手に取りました。

今は本当にその友人に感謝しています。

時代を超えて繰り返し出会う男女が、すれ違い、結ばれず、とても切ないけれど、そんな二人の壮で深い愛が心にしみるお話です。


以上、今回のオススメファンタジー小説でした。

今回は、ライトノベルは除いたのですが、ラノベにもいっぱい素敵な世界の広がるお話があるのですよね……!

それはまた別の機会にご紹介したいと思います!!

それでは。



こちらもよろしくお願いいたします。

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